世界映画史
映画のこれから

歴史というものは、まるで終わらない一つの物語です。

映画史もまた一つの歴史であり、一つの物語です。映画の始まりからこの物語を読み進み、現在に至る流れの中で色々気付いたことがあります。 初期から中期にかけてと比べると、近代に入ってからの歴史的発明、技術発達の数が明らかに少ないのです。

発明とは発見ですから、次々と新しい発見をしていけば、未発見の事柄は徐々に減少していき、新発見の頻度は必然的に勢いを弱めていきます。 さながらフロンティアを求めて、西へ西へと向かい全てを発見し尽くし、終わりを迎えたアメリカ合衆国のニューフロンティア政策のように、映画も全てを発見され尽くし、発展は停滞し、夢が終わる日が来るのでしょうか? これだけは、ぼくは断じてNOであると言わせて欲しい。
まだまだできることは、探せばいくらでもあるはずなのです。なにしろ、いまだに初期に作られたリュミエール兄弟の機材とほとんど変わらない仕組みの機材を使い、世界最初の映画監督であるメリエスの作り上げた技術に基づいて撮影しているのですから。

もちろん、これはぼく個人の希望的憶測ではあります。しかし、ぼくらのような映画を愛する人々が、停滞などに納得せず、新しい夢を追い続ける限り、映画に終わりはないと信じたい。最近でもスピルバーグ監督を初めとした、新しい試みを意欲的に取り入れたクリエーターが脚光を浴びていますし、旧来の仕組みに縛られない、新しい世代が誕生して行くに違いありません。

コンピューターグラフィックスやデジタルシネマに見られるように、新技術を取り入れた作品も今は好評を博していますし、コンピュータ産業の進歩はまさに初期映画史を彷彿とさせるような日進月歩ぶりを発揮していて、新記憶媒体や画像処理能力の技術進歩は、映画技術と結びつき、共に発展して行けそうな希望に溢れています。

消費者としての我々がいて、それを支え、育ててきました。映画産業の世界は、まさに消費者と制作者、そしてそれを支える技術者達の三人四脚という感じです。誰かがリズムを崩せば、一緒に転んでしまう。けれど、また立ち上がり、歩き出せばいい。もっと面白いものはどこにある? もっと素晴らしいものはどこにある? と。

これからがまさに歴史的な変革の時期なのかもしれない。 近い将来、21世紀という時代に相応しいヌーヴェルバーグ(新しい波)が映画の世界に始まることを、そして願わくばその世界にぼくがいられることを切に願いたい。

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